“メサイア”は僕の一部になっている
話は少し変わりますが、今作が公演されるのとほぼ同時期に、映画『メサイア ―幻夜乃刻―』も公開されます。舞台と映画が同時に上演されるというのは役者としてどのようなお気持ちになられるのでしょう。

映画に関しては、すでに撮り終わっていますから、あとは公開を待つのみという心境です。気持ちは完成が待ち遠しいところがありますが、頭はもう舞台に向いています。映画の撮影中は、映画のことばかり考えていますが、撮り終えてしまえば、スタッフを信じて待つだけなので、それは舞台とは違う新鮮な感覚です。
舞台と映画で演技に違いが出てくるのでしょうか。
舞台の場合は、劇場のサイズに合わせ最低限のお芝居をこなすのが絶対条件になります。そして、正面から、お客様にどう観られているかを考えます。映画であれば、カメラの位置を意識する違いはありますが、映画と舞台で演技の差はほとんどないですね。
映画は舞台『メサイア ─月詠乃刻─』の地続きの物語で、サクラ養成機関チャーチを卒業した“加々美いつき”のお話になっています。舞台から映画になる上で、モチベーションはスムーズに移行されたのでしょうか。
“メサイア”は僕の一部になっているので苦労することがないんです(笑)。
(笑)。それでは、映画になって改めて発見されたところはありますか。
舞台を観てきたお客様にとって、映画館のスクリーンを目の前にすれば感覚が違うと思います。実際に、僕も長くシリーズに携わらせていただいて、その良さをわかっているつもりでしたが、舞台と映画で違う空気感を感じることがありました。その違和感を感じた時は監督とお話をさせていただきましたね。“メサイア”の持つ独特の空気感を、映画にも引き継ぎたいと思ったんです。それでも映画のスタッフは何作も“メサイア”に携わっているので、大きな不安はなくて。僕は舞台と同じ空気を映画に持ち込むことだけを心がけました。
本当に自由に演じた“加々美いつき”
杉江さんにとって本作の主人公である“加々美いつき”は当たり役になっている印象があります。ご自身でどのような役だと思いますか。
“加々美いつき”に関しては、本当に自由に演じさせていただいたので、自然と役が寄ってきている感覚に近いです。“加々美いつき”は、その時できる僕の精一杯なんです。つまり、その時のマックスの演技をすれば、自然と“加々美いつき”になる。もともと、舞台版の“メサイア”のオリジナルキャラクターなので、原作のしがらみが少ない分、自分なりに考えぬいた全精力を注いだ役になっています。ですから、お客様からご覧になって当たり役だと思っていただけたら、ありがたいことですね。
やはり、杉江さんにとって“加々美いつき”は特別な役なんですね。
ええ。僕と一緒に成長してきたキャラクターです。“メサイア”は自分の持っているすべてを注がないとできないわけですから、例えば、今の僕が過去の作品で演じたら、また違う舞台になると思います。
今回の“メサイア”は“密室劇”
今作は、仲間との友情はもちろんこと、禁断の科学技術をめぐるお話でもあると思いますが、杉江さんがお感じになられたテーマはありますか。
まず、“メサイア”に必ず流れている緊迫感のあるお話だけでワクワクします。さらに“メサイア”独特の男心をくすぐる“友情”がありますし、脚本の毛利(亘宏)さんもおっしゃっていましたが、今回は“密室劇”を意識されたそうです。“メサイア”はいつも世界を飛び回る作品ですから、今作はとても挑戦的だと思います。“密室劇”で描かれるサクラの「苦悩や葛藤、正義とは」というテーマがより深くダイナミックに描かれています。
“メサイア”といえば、アクションも楽しみです。
そうですね。“加々美いつき”の葛藤や成長も、今作で真ん中に立つ以上、観ていただきたいのですが、アクションもみなさんの期待に添えるものだと思います。
映画と舞台、アクションの違いはありましたか。
映像はリアルを追求して、本当に拳や足を相手に当てるので、怪我をしないように気をつけなければならない緊張感があります。その緊張感がフィルムに焼きつくので、舞台とは違ったところで苦心しました。
舞台とはやっぱり違うものですね。
相手との距離感が違います。舞台の殺陣は、身振りを大きくしてリズムも相手に合わせていく距離で殺陣をするのですが、映像は本当に殴るほどリアルであればあるほど見応えがあるので、本当に相手との距離感が難しかったです。
監督の山口ヒロキと舞台の演出の西森英行の目指すゴールは一緒
監督の山口ヒロキさんと舞台の演出の西森英行さんの役者に対する要求の差はあったのでしょうか。
お2人とも描いているゴールは一緒だと思うのですが、山口さんは、多くを語らない方です。だからこそ役者個人でどうやって役を読み解くかが大切になります。もちろん、山口さんの確固としたイメージを伝えられることもあります。ですので、山口さんの描いているイメージを、どう具体的に表現するのかを意識しました。西森さんの場合は、「先ほどの演技はこうしたいです」と僕が提案して「じゃあそうしよう」と西森さんが答えるといった具合に、役者と演出家がすり合わせをして、ディスカッションをしながら一緒に作っていく感覚です。
撮影中のエピソードがあれば聞かせてください。
山田ジェームス武くんとは撮影現場にいることが多かったので、彼と「人生とは大変だ。生きるのは大変だ」とわけもなく人生を語り合って(笑)。
(笑)。今後も展開していくシリーズにどのように携わっていきたいと思いますか。
映画『メサイア ―幻夜乃刻―』で“加々美いつき”はひとつ区切りをつけますが、このシリーズが続いていくと嬉しいです。今後どんな展開になるのか僕も“メサイア”のファンとして楽しみです。
杉江大志という表現者は“まだまだ”
ところで、役者を目指してきっかけはあるんですか。
高校を出る時に、お金を払って大学に行くなら、もっと自分らしいことがしたいと演劇の養成所に入所したのがきっかけです。そこからお芝居に触れて楽しいと思いました。初舞台の“テニミュ”(2013年)の時は、右も左もわかっていなかった。それでも、今思うと、度胸だけは持っていたかな(笑)。それだけは唯一の強みだったと思います。
そこを経て杉江大志という表現者はどうなったのでしょう。
“まだまだ”ですね(笑)。サボることもあるし、それを含めて現在の“杉江大志”だから、“まだまだ”だと思うんです。でも、そう思えなくなったら、そこまでだし、それで終わってしまったら、役者に飽きてしまうと思うんです。
現状はいかがですか。
“モヤモヤ”しています(笑)。先ほどに通じるのですが、“まだまだ”なんです。じゃあ何をすればいいのかわからない。それで“モヤモヤ”が積み重なって、闇雲にお芝居を探求している時期だと思いますが、いい経験だし、役者として挑戦することをやめたくないですね。
それではこれからの杉江大志に期待することはありますか。
自分のキャパシティを超える役をやりたいです。今回の映画はキャパシティを超えていました。全然わからないこともあったので、もっとできたことがあったと思ってしまって(苦笑)。映画に関しては、先輩と話しても、学ぶことがありましたし、カメラのアングルで演技を変える経験が貴重な経験でした。カメラの寄り引きで、どうやって演技をするのかという新しい発見があり、同時に挑戦でもありました。舞台であれば、これまでの経験でこなせたことも、「映像ではこの演技はやりすぎなのかな。せっかく感情移入していたのにお客様は引いてしまうのかな」という考えがあって手探りの状態でしたから。僕には“まだまだ”成長しないといけない余白があると痛感しましたね。
挑戦心は僕にとってはなくてはならないもの
それでは、舞台『ニル・アドミラリの天秤』と映画『メサイア ―幻夜乃刻―』の見どころをお願いいたします。
“ニル・アド”は座長ですから、座組みをまとめる責任を感じているのと、何より、個性豊かなキャストが集まっているので、その個性を板の上で活かせるような空気作りをしたいです。若いエネルギーと、年長組のテクニックをぎゅっと凝縮させれば、面白いものができると思いますので期待してください。“メサイア”に関しては、“加々美いつき”の集大成だと思っていますし、僕の新しい挑戦だったので、並々ならぬ気持ちで挑んだ作品です。“メサイア”ファンの方も、初めて観られる方でも十分に楽しめると思います。ぜひ映画館に足をお運びください。
最後に、杉江さんのお話を伺っていると体からみなぎるような“挑戦心”があるような気がします。
“挑戦心”は僕にとってはなくてはならないものです(笑)。それがないとつまらないし、僕は“まだまだ”、いつまでも挑戦し続けてこれからも成長したいですね。
【募集終了】抽選で3名様に杉江大志さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

※賞品はお選びいただけませんので予めご了承ください
応募期間
※募集期間は終了致しました。
10月12日(金)~10月21日(日)23:59
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
※個人情報の取扱いについて
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者様へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。
杉江大志(すぎえ・たいし)
1992年5月7日生まれ、滋賀県出身。主な出演作品に【舞台】ミュージカル「テニスの王子様」2ndシーズン、『Messiah メサイア』シリーズ、ミュージカル『スタミュ』、舞台『刀剣乱舞』、『ゆく年く・る年 冬の陣 師走明治座時代劇祭』、『DIVE!!』The STAGE!!など【映画】『Messiah メサイア』シリーズ、『BLOOD-CLUB DOLLS』などがある。
オフィシャルTwitter
@SugieTaishi
オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/sugietaishi/
フォトギャラリー
舞台『ニル・アドミラリの天秤』

2018年11月1日(木)~11日(日) 全労済ホール/スペース・ゼロ
原作:オトメイト「ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚」
脚本・演出:菅野臣太朗
出演
尾崎隼人 役:杉江大志
鴻上 滉 役:仲田博喜
星川翡翠 役:星元裕月
汀 紫鶴 役:健人
鵜飼昌吾 役:大崎捺希
鷺澤累 役:古畑恵介
久世ツグミ 役:大和田南那
燕野太郎 役:大原海輝
朱鷺宮栞 役:黒田絢子
柾小瑠璃 役:栞菜
隠由鷹 役:吉岡 佑
百舌山識郎 役:末野卓磨
笹乞藤一郎 役:湯本健一
葦切拓真 役:瀬戸祐介
四木沼喬 役:和泉宗兵
©2016 IDEA FACTORY ©IF/Nil Admirari PROJECT
©2018 舞台「ニル・アドミラリの天秤」製作委員会
オフィシャルTwitter
@nil_stage
オフィシャルサイト
http://wup-e.com/nilad-stage/
映画『メサイア ―幻夜乃刻―』
2018年11月17日公開

原作:ストーリー構成:高殿 円「MESSIAH -警備局特別公安五係」(講談社文庫)
監督:山口ヒロキ
脚本:毛利亘宏(少年社中)
脚本協力:西森英行(InnocentSphere)
主題歌:Blu-BiLLioN[Unlimited World]
出演:杉江大志 山田ジェームス武 山本一慶 橋本真一 宮城紘大 安里勇哉 鈴木身来 金井成大 豊嶋杏輔 西野龍太
小谷嘉一 ボブ鈴木 漆崎敬介
井澤勇貴 内田裕也 波岡一喜 他
【STORY】
“悪夢は覚めず”
加々美いつき(杉江大志)は、有賀涼(井澤勇貴)を救うために北方連合に投降。サリュート(山田ジェームス武)によって移送される途中、何者かに襲撃される。気がつくと加々美とサリュートは密室にいた……。2人を監禁した男の名前は『ナイトメア』。照る日の杜事件において、ナイトメアを名乗っていた有賀でも園之人でもない真の黒幕であった。「私は君たちに恨みを持つ者だ。君たちが自分達の罪を認め。罪を償うのであれば生きて、ここから出ることができる……」。襲い来る刺客たち……その中の一人であるヤマシロ(波岡一喜)を名乗る男も加わり、3人の男たちは命を賭けた脱出ゲームに挑むのであった。
©MESSIAH PROJECT
©2018映画メサイア幻夜乃刻製作委員会
■新作舞台も決定!
舞台『メサイア トワイライト ―黄昏の荒野―』
東京公演:2019年2月7日(木)〜2月17日(日) 東京・池袋サンシャイン劇場
大阪公演:2019年3月1日(金)〜3月2日(土) 大阪・大阪メルパルクホール
メサイアプロジェクト オフィシャルTwitter
@messiah_project
映画『メサイア ―幻夜乃刻―』オフィシャルサイト
http://messiah-project.com/genya/
舞台『メサイア トワイライト ―黄昏の荒野―』オフィシャルサイト
http://messiah-project.com/twilight/








