福山雅治がプロデュースを手がけた両A面シングル「鼻声/しょっぱい涙」で2017年5月メジャーデビューしたシンガーソングライターの阪本奨悟。これまで〈全国阪本化計画〉と題したライヴを行い、ミュージシャンとしても確実にファンを獲得し、7月25日には1st アルバム『FLUFFY HOPE』を発売した。
今春は約10年ぶりの舞台出演となったミュージカル『刀剣乱舞 ~結びの響き、始まりの音~』に出演も大きな話題となり、俳優・阪本奨悟にも期待が寄せられている。
そんな阪本奨悟が写真集を発売する。いま「ネクストブレイク」の筆頭株として、業界内でもアツい視線を集めている阪本が、満を持して制作した写真集は、25歳のありのままの阪本が存在する。
発売にあたり、阪本本人に今までを振り返り、この写真集の見どころ、撮影中のエピソード、そしてこれから先のことを訊いた。
アーティスト・阪本奨悟の在り方を感じてほしい。
取材・文 / 大窪由香 撮影 / 荻原大志
音楽だけに向き合う時間から、役者という仕事の魅力にも気づけた
昨年5月のメジャーデビューから丸一年経ちましたが、改めてデビューしてからの一年はどんな日々でしたか?
めまぐるしい日々でしたね。デビュー前は制作で缶詰状態になりながら音楽と向き合って、さらにライブもたくさんやっていたんですけど、デビュー後も次のリリースに向けて楽曲制作をしながら、本当にライブ三昧な日々だったんですよ。なので2017年は僕にとって今まで以上に音楽で凝縮された一年だったなと思っていて。それから今年に入って10年ぶりぐらいに再びミュージカルっていう場所に戻ってこられて、役者としてもまた地に足をつけて再スタートできた年になったんじゃないかなとも思っています。そのミュージカルは歌もダンスも殺陣もあって、お芝居以外の要素がたくさん詰め込まれているので、エンターテインメントというものをすごく勉強させてもらった一年だったなあと、改めて思います。
阪本さんはもともとミュージカルの世界から、音楽に集中したくて一度離れた、という経緯があるわけですが、再び立ったステージへの思いというのは、離れる前の頃とは違うものでしたか?
全然違いますね。やっぱり音楽だけに向き合う時間をいただいたことによって、役者っていう仕事の魅力にも気づけた部分があって。なので、もっと役者もやってみたいなっていう気持ちが今まで以上に強くなっていると思います。あと音楽活動で得たものも大きくて、まだまだ未熟ではあるんですけど、自分なりにいろんな経験を積んだことで、役者としての表現も変化していってるんじゃないかなと思います。
阪本奨悟写真集「ただいま。」より © JUN IMAJO/KODANSHA
具体的にご自分の中で、どういう相乗効果があったと思いますか?
役者のお仕事って本を読む作業とすごく似ているなと思ってるんですよね。自分でセリフにして表現していくことはそれ以外の部分ではあるんですけど、本を読めば読むほど、一回目に読んだ時とは違う景色が見えてくるじゃないですか。本への理解度がもっと高まっていったりするし。で、そうするうちに自分が演じる役をどんどん自分の中に入れていけるんだと思うんです。その作業というのは、元々自分になかったものをインプットする作業だったりするので、それが歌詞にも繋がっているのかなと思うこともあって。僕は自分が感じたことじゃないと、なかなかリアルな歌詞に書けなかったりするんですよ。役者として体験した非日常的なストーリーの中にも、どこか現実とリンクする部分があって、その中で今までの自分では感じなかった気持ちの動きみたいなものも感じることができる。それが直接歌詞に繋がることもあるし、もしかしたら楽曲になるかもしれませんよね。そういった自分の引き出しが、どんどん作られていく感覚があります。
撮影は、素に近い状態で、ただの25歳の男のつもりでリラックスして
なるほど。そして今回の写真集「ただいま。」ですが、まずこのタイトルにしたのはどうしてですか?
タイトルは実は一番最後に決めたんですよ。今回、役者としてまたステージに戻ってこれた年でもあるので、このタイミングで役者でありミュージシャンである阪本奨悟の写真集を出す時に、『ただいま。』っていう気持ちでみなさんにお届けしたいなと思いました。今のタイミングでしか言えない言葉でもあるし、今しっかりと言っておきたい言葉だなと思ったので。
写真を撮られる時は、モードとしては役者さんモードが近いですか?
どうだろう(笑)。普段は、こんなイメージで撮ろうかな、とキメキメで撮る時もありますけど、今回は本当に素に近い状態で、ただの25歳の男のつもりで(笑)。リラックスして撮っていただきましたね。
カメラマンさんは慣れている方だったんですか?
いや、今回初めてお会いしたんですよ。
そうでしたか。そんなふうには思えないくらいリラックスされている感じに見えました。
今回撮ってくださった今城純さんはすごく優しい方で、妖精のような方で。
妖精のような?
男性なんですけどね(笑)。ジブリ映画に出てくるキャラクターのような方で(笑)。ロケ地とかで一緒にお食事したりお話したりしたんですけど、すごく気持ちが明るくなる方です。めちゃくちゃいい人だし、撮影中もすごくリラックスできましたね。写真も鮮やかな色彩で、自分自身、これは初めて見る自分だなっていう写真をたくさん撮って頂きました。お互いあまりしゃべるタイプではなかったんですけど、写真を通して会話をしていたような感覚はすごくありましたね。
阪本奨悟写真集「ただいま。」より © JUN IMAJO/KODANSHA
今回、ロケ地が北海道の函館とのことですが。
そうなんです。僕の地元の神戸も港町なので、函館と雰囲気はすごく似てましたね。でも函館には憧れますね(笑)。
それはどういうところが?
海鮮料理がすっごい新鮮で美味しいから。
(笑)。確かに写真集の中でも食べているシーンがいろいろとありましたね。
3日間の滞在だったんですけど、実際毎日食べてましたね(笑)。ウニが美味しすぎて。ふらっと入った居酒屋さんとかお寿司屋さんとか、ほんとに何気ないお店でも、出てくる海鮮のクオリティが高くて、鮮度がすごくて。東京に帰りたくないなと思いました(笑)。朝市でも撮影したんですけど、そこで一番新鮮な状態のウニ丼を食べさせてもらって。その味が本当に忘れられなくて。今まではどちらかというと肉派だったんですけど、函館だったら毎日海鮮でいい、と思うくらい。幸せでしたね。
常に自分を10歳上の年齢だと仮定してやっています
では食べ物以外で(笑)、今回の撮影で印象に残った場所はありますか?
すごく感動したのが浜辺のシーンです。ここではカメラマンの今城さんに魔法をかけてもらったような。光のコントラストみたいなのがすごく綺麗で、本当に素晴らしくて、僕はすごくお気に入りです。
ちなみに行ったのはいつ頃だったんですか?
5月の後半でした。すごく過ごしやすかったですよ。こういう場所でギターを弾いていると、めっちゃいい曲が書けそうだな、と。
実際に何か書かれたりしたんですか?
あの……撮影に集中してました(笑)。
そりゃそうですよね(笑)。函館でのシーンだけでなく、レコーディング風景も入れたのは?
やっぱりミュージシャンとしての姿も写真で見てもらいたいなと思ったからです。そういった音楽制作の裏側みたいなものを、今まで見てもらってなかったなあと思ったので、こういった機会をいただいたので、ぜひ皆さんにも普段どういう表情で制作に向き合っているか、というところを見て欲しいなと思いました。
オンとオフ、両方の阪本さんが見られて、いいですね。これは7月に出したアルバム『FLUFFY HOPE』の制作風景ですか?
まさにそうです。かなり緊張感のある中で、撮っていただきました。
阪本さんは6月に25歳になって、社会人だったらもう新人とは言われない年齢になりましたが、今どんなことを思いますか?
いわばアラサーですよね。『かわいい』って言っていただくのはすごく好きなんですけど(笑)、一生言われ続けたいなと思うくらい好きなんですけど、でも実は常に自分を10歳上の年齢だと仮定してやっていますね。
と言うと、自分を35歳だと想定して動いていると?
そうです。『かわいい』と言っていただいている現状に甘えたくないなっていうのもあるし、25歳というと世間から見たらすごく大人で、自立しているであろう年齢だと思うので、その分周りの期待値とかも高まってくるんだと思うんですよ。なので、今度は僕がその期待を超えられるぐらいの表現者になりたいなと思っています。そんな今の活動が、たぶん5年後10年後に繋がっていくと思うので、一つ一つ丁寧にやっていきたいですね。
1stフルアルバムもリリースしてツアーも終えて、これからの展望を聞かせてください。
音楽活動では、今はまだ3カ所の東名阪ツアーだけど、それを5カ所、10カ所と回れるようになりたいです。函館にも行きたいですし、九州もラーメンが好きなので行きたいですし(笑)。ツアーの規模が大きくなるということは、自分の音楽を聴いてくれているリスナーの数と比例すると思うので、よりたくさんの人に音楽を届けられるように、これからも頑張っていきたいなと思います。
では、最後にこの写真集の見どころを教えてください。
なんといっても本当に写真のバリエーションがすごくて。今までずっと僕を応援してくれていた人でも、初めて見るようなニュアンスだったり表情だったりが必ずあると思います。先程も言ったレコーディング風景も、今まで見てもらえてなかったなと思いますし、自分でも初めて発見できた自分の表情とか、こういう服でこういうシーンで撮ると、こんなふうに見えるんだなとか、いろいろと勉強にもなりました。僕自身、イチお客さんとして見ててもすごく楽しい写真集になっていると思ったので、満足度は保証できるんじゃないかなと思っています!
スタイリング / 澤崎智彦(S-14)
ヘアメイク / 木内真奈美(Otie)
阪本奨悟写真集『ただいま。』
発売日:2018年10月10日
撮影:今城純
価格:¥2,700+税
仕様:B5サイズ/144ページ予定
ISBN:9784065134405
出版社:講談社
写真集「ただいま。」公式インスタグラム
@shogo_sakamoto_official
©JUN IMAJO/KODANSHA
写真集「ただいま。」発売記念イベント開催!
日時:10月14日(日)14時~
会場:福家書店新宿サブナード店
イベント詳細はこちら(福家書店新宿サブナード店)
阪本奨悟(さかもと・しょうご)
1993年6月13日生まれ・兵庫県出身
シンガーソングライター・俳優。過去にミュージカル「テニスの王子様」、NHK 大河ドラマ「江 ~姫たちの戦国時代~」などに出演。将来が期待されるなか、音楽への強い思いから、東京を離れ地元・兵庫で単身音楽活動を開始。2 年間の自主活動を経て、2014 年シンガーソングライターとして東京での活動を再開した。2017 年5 月31 日両A 面シングル「鼻声/しょっぱい涙」でメジャーデビュー。また俳優としては2018 年春、人気ミュージカル「『刀剣乱舞』~結びの響、始まりの音~」へ出演するなど、いま最も注目の存在として話題を集めている。