⑧浅葉たいがが選んだベスト
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『DEAD OR ALIVE6』
格闘エンターテインメント最新作というフレーズに恥じない、派手で爽快なバトルを楽しめる最新作。グラフィックがより美しくなり、演出も豪華になった。近年のeスポーツの盛り上がりに合わせて”プレイするだけでなく、観る側の視点”を意識した作品であることは間違いなさそうだ。試遊の段階でやや気になったのは、本作のバトルのプレイフィール。現状では、前作に極めて近いため、新規プレイヤーの参入のハードルがやや高いように感じられた。技の数が膨大かつ用途も多いので、製品版ではキャラクター別の戦術や操作を覚えるモードが充実していることを願う。前作までの戦いかたがバリバリに通じてしまったら、ナンバリングタイトルとしてはちょっと損なのではと思うのは僕だけでしょうか。
『ラブプラス EVERY』
シリーズ完全新作である『ラブプラス EVERY』の試遊では、コンシューマー版の『ラブプラス』のプレイフィールをベースにしつつ、繰り返し遊ぶことを意識したデートシステムを楽しむことができた。いつも持ち歩くスマートフォンでのプレイ、VRへの対応など、いわゆる”ギャルゲー”の未来を感じる作品だと期待している。ヒロインが3キャラクターと言うこのシリーズの伝統的なスタイル(『ラブプラスコレクション』では4人目のヒロインが登場したが、今作は現段階で未発表)が、基本無料というゲームの仕組みとどう噛み合うかも楽しみだ。
『夢現Re:Master』
KONAMIブースで電撃発表された、工画堂スタジオ・しまりすさんちーむの手がけるキラ☆ふわガールズラブアドベンチャー。女の子同士の友情や恋愛を描いた、いわゆる”百合ゲー”だが、その中身は同製作陣の過去の作品から見るに、やはりただのキラ☆ふわゲームではないはず。ニッチなジャンルではないものの、KONAMIブースのメインステージで、この作品のステージが2回にわたって行われたことにぐっと来てしまったので、このコーナーで触れておく。個人的に、昨年からKONAMIブースはとても面白い。某作品でいろいろあったため、プレイヤーからのイメージはさまざまかもしれないが、ゲームショウを訪れた人なら、KONAMIのゲームにかける本気が伝わってくるはず。
★浅葉たいがのゲームショウ雑感
今年は、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』を試遊する気満々で会場に向かったのだが、プレスデー含めて本当にプレイ権は瞬殺。久々に目当てのものを遊べない悔しさを味わった。試遊台の数が少なかったこともあり、プレスデーでは開場と同時に受付終了となってしまった(メディアだけではなく、関係者も遊びたかったのだろう)。そんなわけで、今回のオススメの3本は、個人的な趣味が強めのものを選んでみた。『デビル メイ クライ5』はシビれるほど面白かったですが、誰かがきっと書いているはず?
今年も楽しいブースが多かった。スクウェア・エニックスのブースは『キングダム ハーツ』ファンにはたまらないスポットだったし、ガンホーブースは和風の忍者屋敷のようだった。Morning Tec Japanや6wavesといったブースは、コンパニオンさんがとにかく豪華で、コスプレの豪華さも凄い。KONAMIブースには、流通を手がけるさまざまなゲームが展示されていて、カプコンは作品ごとのブースのなかで、小さなイベントを積極的に行っていた。見ているだけで楽しい、ゲームショウでしかできないことに各社が注力していた印象だ。ゲームショウに来る人の数は今年も多かったようだ。ビジネスデーはともかく、パブリックデーについては、試遊はもう限界に来ていると思う。ビジネスデーではすんなり遊べたタイトルですら、パブリックデーでは1時間、2時間待ちというのは当たり前だ。僕は4日間全日参加したが、試遊は午前中だけで諦めて、午後からはブースを眺めて回っていた。
ゲームショウは、ゲームを楽しむ場ではなくなってきているという意見も見かけるが、毎年フルに参加している自分としては試遊の環境はともかく、こうしたお祭り的なイベントもあってもいいのではないか、と思う。ゲームハードの仕組みが変わり、体験版を出しやすくなった今、試遊の価値は以前ほど高くない。他人の経験をレポートや動画などで見ることも難しくなくなった。スマートフォンに代表される基本無料のゲームは、買うかどうかと迷う必要はないし、とりあえず無料で遊んでみればいいのだ。来年もこの調子でお願いしますよ、と思うのですが、皆さんはどうでしょうか。
⑨内藤ハサミが選んだベスト3
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『キャサリン・フルボディ』ブース
“大人のジュブナイル”というテーマ、アダルトでホラーな世界設定、ゲームの内容はアクションパズルという組み合わせが型破りなゲーム、『キャサリン』。なんと6年目にして大幅な追加要素と進化したシステムを引っ提げ、『キャサリン・フルボディ』として帰ってきた! ということでセガブースでは、アダルトな工夫を凝らしたロゴをうまく使った展示が。大胆で挑発的なブースです……。オフィシャルサイトでは、豪華キャスト11名がそれぞれキャサリンを演じ、なんとゲーム中のボイスをそのなかから好きに変更できるという”catherine“理想の声”全ボイスセット”というダウンロードコンテンツの紹介も行っていて、筆者はゲームショウのまえにそれを確認していたのですが、ブースのダークな雰囲気を眺めているうち、金髪キャサリンのオリジナル声優である沢城みゆきさんの狂気の熱演が思い出されてしまい……膝がガクガクしてしまいました。ひときわ異彩を放っていたブースの雰囲気が忘れられなくなった人、筆者のほかにも多いのではないかと思います。
『カプコン ベルトアクション コレクション』試遊
娘と来ましたので、ここからは親子で楽しんだブースの紹介を。『バイオハザード RE:2』や『デビル メイ クライ 5』などの発表で盛り上がるカプコンブースをぐるっと一周していると、カプコンのベルトスクロールアクションタイトルが7作品収録された、『カプコン ベルトアクション コレクション』の試遊スペースがありました。うわーっ懐かしい! 特に『ファイナルファイト』は弟と一緒にたくさん遊んだなぁ、と子供のころの思い出につい浸ってしまう筆者。娘が「バトルサーキットっていうのが気になる」と言うので、さっそく試遊してみました。使用キャラは、娘がエイリアン・グリーン、筆者がサイバー・ブルー。選んだ理由を娘に聞くと、「いちばんカワイイでしょっ」とのこと……。
「これは君が生まれる15年もまえに作られたゲームで……」と筆者が頼まれてもいないうんちくを披露する間にも、娘はノーコンティニューで3ステージ目まで撃破。筆者は腕に覚えがあったつもりだったのに、数度コンティニューという体たらく。ほかの来場者のプレイも並んでいる間に見ましたが、アイテムの位置などのステージ構成を記憶していたり、体が覚えているのか手馴れた操作の方が多い印象でした。筆者と同じく親子で並んでいる方もちらほら見られました。
子供のころ夢中になって遊んだ思い出いっぱいのタイトルを、自分の子供と一緒に楽しめるという嬉しさもさることながら、「やっぱり今プレイしても面白い!」と再認識できました。試遊を終えると、写真にあるシールが貰えたので、めちゃくちゃ嬉しい。娘もすっかりハマってしまったようで、帰宅後もずっと「可愛い植物(エイリアン・グリーン)のゲームしたい」と言っていることだし、一緒に遊ぶために買おうと思います!
Coatsinkブースのホットな雰囲気
イギリスのデベロッパー、Coatsinkのブースではいくつかのタイトルが展示されていましたが、娘が特に興味を持った『Gang Beasts(ギャングビースト)』の試遊に並んでみました。すでにPC版が発売されていますが、今回展示されていたのはPlayStation®4への移植作。配信タイトルとしても人気があり、多くの人がそのシュールでファニーな世界を楽しんでいるようです。 娘は、YouTubeで同社開発のサンドボックス型ゲーム『Amazing Frog(アメイジングフロッグ)』などの配信を楽しんでおり、かねがね興味を持っていたとのこと。
思わずプレイに力が入り、前のめりになっているプレイヤーの姿が見られたり、並んだ順に4人ずつマッチングされるので、初めて出会った来場者同士の会話が弾むこともありました。ブースでは、スタッフもお客さんと一緒に試遊の様子をニコニコと眺め、ときには歓声をあげるなどとてもアットホーム。和気あいあいとした試遊スペースの雰囲気を見て、足を止めるお客さんも多くいました。子供のころ、兄弟や友だちとゲラゲラ笑い合いながらゲームをしていたときのような感覚があり、帰宅してしばらく経った今も忘れられません。にぎやかな人込みのなか、このブースに流れるゆっくり温かな時間。こういうの、ちょっと忘れていたかもなぁ。
★内藤ハサミのゲームショウ雑感
今回は、すっかりゲーマーに育っている小学1年生の娘を連れ、一般日に会場へ。娘はYouTubeで事前に情報収集をしてきたということだったので、彼女の興味を優先して会場を探索。過去作を遊んだことがあって強い思い入れがあるけどメーカーに関する予備知識がほとんどないぶん、筆者ひとりではつい見逃してしまいがちな情報が集まり、新しい体験もできました。子供のあとをついて会場を回るのもなかなか悪くないと感じました。会場で見たどのブースもサイコーにエキサイティングでしたが、なかでも心に残ったブースを以上3ヵ所紹介しました。
じっくり見ていたら、1日ではとても回り切れないボリュームの東京ゲームショウ。ほかにも、幕張メッセ9~11ホールの約3分の1もの規模があった物販コーナー、eスポーツのステージ、各社出展タイトルなど、全部紹介したいくらいにアツいコンテンツが目白押しでしたが、より個人的な楽しみかたに寄ったランキングになりましたね。今回の来場者は4日間で過去最多となる29万人以上にもなったということで、「ゲームの“今”を知るならゲームショウ」という盛り上がりがさらに高まってきたのでは、と感じるイベントでした。来年の開催も、今から非常に楽しみです!
⑩クドータクヤが選んだベスト3
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インディーブース全般
ゲームエンジンの普及や“インディー”というジャンルが形成されたことにより、現在ではSteamだけではなくPlayStation®4やNintendo Switch™のオンラインストアでも注力されるようになったインディーゲームの数々。東京ゲームショウ2018の会場でもインディーゲームのブースが広く設けられたことから、その勢いと盛り上がりを改めて実感した。”本当に面白いゲームを作りたい“という熱意は大手メーカーに引けを取ることなく、王道的な面白さを突き進むものもあれば独創的なアイディアに満ち溢れた作品も多く、「個人クリエイター、小規模メーカーの作品だから」と無下にすることはできないと感じた。
ARCADE 1UP
『ファミリーコンピュータ クラシックミニ』や『NEOGEO mini』、そして今回実機が初披露された『プレイステーション クラシック』など、小型化して復刻という盛り上がりが活発だ。こうしたなか、アーケードゲームのアップライト筐体をコンパクトにした『ARCADE 1UP』が、タイトーブースで出展されていた。”筐体を自宅に置いてみたい“と、ゲーマーなら一度は抱く憧れを現実的に叶えてくれそうなアイテムだけに、ネット上での注目度も非常に高いものとなっている。今回は『スペースインベーダー』、『パックマン』、『ギャラガ(ギャラクシアン)』の3種類が設置されていたが、今後のラインアップ増加にも注目していきたい。
『シェンムー I&II』
セガブースでは、11月22日にPlayStation®4で発売される『シェンムー I&II』がプレイアブルで出展されていた。コントローラーはデュアルショック4に変わってしまったが、主人公の芭月涼を操りながら横須賀・ドブ板通りを駆け抜けると、かつてドリームキャストで遊んでいた日々がフラッシュバックし、なんともノスタルジックな気持ちに浸ってしまった。『シェンムーIII』の発売に備えて復習しておきたいところだが、ストーリーそっちのけでゲームセンターに入り浸ったり、子供のまえで大人気なくガチャガチャを連続で回す日々が目に浮かんでしまう。
★クドータクヤのゲームショウ雑感
遊んだことがない新作への未知なる期待と同時に、懐かしさを誘う過去作の移植・リメイク作と新進気鋭のインディーズゲーム、VRブースの拡充やeスポーツシーンへの歩み寄りなど、ゲームにまつわるものが入り乱れるという光景にこれまでのゲームショウとは違う高揚感を覚えました。各ブースのステージで行われるイベントのなかには“ここでやる意味ある?”と思ってしまうものもいくつかありましたが、それは東京ゲームショウ2018が”ゲームの展示会“で収まらないほど、エンターテインメントと近しい規模になったということなのでしょう。
冒頭でも述べたが、今年の東京ゲームショウ2018はサプライズがなかった。もし、あったと言えるなら、任天堂の初出展が当たるかもしれない。残念ながら、ビジネスデーのみの開催だったが、これは歴史的なことだと言えるだろう。とにかく、際立った出展がないぶん、ゲームの面白さや楽しさをしっかりと伝えることができたのかもしれない。今年はゲームの進化・深化を確認し、誰もが自分の指針で楽しいゲーム、イベント、ブースを確認できたと思う。メモリアルな年での開催となる来年以降の東京ゲームショウ、さらなる充実を期待したい。
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