Interview

東 啓介が“初”会話劇に挑む。三島由紀夫のユーモラスかつシリアスな『命売ります』で観客に伝えたい役者としての新境地とは?

東 啓介が“初”会話劇に挑む。三島由紀夫のユーモラスかつシリアスな『命売ります』で観客に伝えたい役者としての新境地とは?

物怖じせずに緊張しないで頑張りたい!

初めての会話劇だそうですが、心境はいかがでしょう。

物怖じせずに緊張しないで頑張りたい!(笑)これほど場数を踏まれたベテランの役者さんと共演したことがほぼないので。もちろん、自分が持っている引き出しを使って精一杯に演じて、自分ならではの羽仁男をつくりたいです。

東さんは昨今、ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』(17)、ミュージカル『マリーゴールド』(18)などミュージカルに出演されるケースが多いですが、会話劇との違いは感じられていますか。

会話劇は、とても限定された空間で、会話のテンポや、ポリリズムのように変わっていく台詞のリズムでお芝居を見せるスリリングな展開が魅力だと思います。ミュージカルの場合は、もっと巨大で、歴史や時代背景までもを感じられる。人間の人生がドラマチックにわかりやすく垣間見えるところがミュージカルの重要なポイントになっていると思います。

座組みとして温かい雰囲気づくりに徹する

ちなみに、今作では座長になりますがどのような意識で臨みますか。

不破万作さんや温水洋一さんといったベテランの方たちは、人としても役者としても、しっかりされた方です。なので、僕が行動を起こして引っ張っていくというより、みんなでご飯を食べに行ったりして親睦を深めて、座組みとして温かい雰囲気づくりに徹するのが正しい方法かもしれないですね。

例えば、今作ではない公演での座長との違いはありますか。

どんな座長でもとにかく頼るところは頼る(笑)。舞台『刀剣乱舞』のときに、座長の鈴木拡樹くんと雑誌で対談をしたことがありました。「座長をやり続けて、変わったことはありますか」と聞いたら、拡樹くんも「頼れるところは頼る」とおっしゃっていて、そこから気負わないこと、自分で背負い込みすぎないことを心がけています。委ねるところは委ね、自分でやるべきところはやるというバランス感覚を大切にしたいです。年齢的にどの現場でも最年少のケースが多いので、甘えないようにしようと意気込むのではなく、「今までの自分らしさを素直に表現すればいいし、ありのままの自分を出すほうが役者として素敵だよ」と拡樹くんから言われたような座長でありたいです。

わからないことはみんなで一緒に消化していこう

演出のノゾエさんの印象はいかがですか。

とてもお芝居が好きで、色で言うとオレンジの“いい人オーラ”がにじみ出ています(笑)。ミュージカル『マリーゴールド』のときも観にいらっしゃってくださって、「東くーん」と気軽に呼んでくれて、ノゾエさんらしいなって(笑)。

(笑)今作はノゾエさんも役者として出られるので、“役者”兼“演出家”として接することになりますね。

ノゾエさんと話したことは、わからないことはみんなで一緒に消化していこうということでした。「僕も出演するし、演出もするからわからないことはなんでも聞いて」とおっしゃってくれて嬉しいし、そこから、共演者を含めてみんなでつくっていこうとお話しました。

東さんは、『スカーレット・ピンパーネル』以降、役者として変わったとおっしゃっていたのを聞いたのですが、何が東さんを変えたのでしょうか。

石丸さち子さんという演出家、そして、ガブリエル・バリーという海外の演出家と出会って、寛大に、若手で未熟な僕を快く受け止めてくれて、人の温かい優しさに触れたことに心動かされました。さち子さんは、お芝居の根本的な部分を叩かれて鍛えられたので、大きな財産になりました。お芝居に対しての接し方、役に対する向かい方を改めて勉強させていただきましたね。歌を歌うことも芝居も、これまでに知らなかった世界が見えたし、「本気で思ってないことを口に出さないようにしよう」とアドバイスをいただき、本当に役者として成長できた舞台で、僕にとってのターニングポイントですね。

ちなみに、役者として目覚めた舞台はあったのでしょうか。

会話劇に関して言えば、先輩の柳下 大さん、平埜生成さん、高橋和也さんの3人芝居で、宮田慶子さんが演出された『オーファンズ』(16)を拝見して自分に足りないものを痛感して、もっと本格的な役者になりたいと思いました。原体験で言えば、高校生のときに観た“レミゼ”ですね。ミュージカルの素晴らしさを知って役者になりたいと思ったのがきっかけだったんです。

それでは、現状の役者としてご自身をどうご覧になっていますか。

もっとお芝居の技術を学びたいですね。舞台で起きた出来事にどう反応するのかという引き出しが少ないので。例えば、『マリーゴールド』ではコリウスを演じたのですが、彼は脚本を読むかぎりは普通に見えるのに、実際は変な人を演じなければいけなかった。しかも、ただ変な人ではなくて、「こういう人いるよね」という“あるある”な気持ち悪さを出してくれと演出の末満健一さんから言われて、役どころを探すのにとても時間がかかったので、いろいろな演技のアプローチを見つけながら成長していきたいです。

台詞ひとつで人生を変えるほど影響を与えられる役者に

今後の東 啓介として描いているご自身の目標はありますか。

本気でお客様にぶつかって、台詞ひとつで人生を変えるほど影響を与えられる役者になりたいです。例えば、井上芳雄さんのようにストレートプレイを演じながらミュージカルをこなすという、「彼はミュージカルの人だよね」と言われない幅の広い役者、それから、藤原竜也さんのような役者になりたいですね。主演が藤原さん、蜷川幸雄さん演出の『ハムレット』は衝撃的でしたから。何がすごいと言葉にできないほど藤原さんの演技に圧倒されたんです。

これから、実際に脚本に触れて、稽古に入っていきます。

初の会話劇ですが、怖がらず、共演者の方と会話を楽しみつつ、ノゾエさんと話しながら、緻密に繊細につくりたいですね。そんな温かい座組みで『命売ります』を成功させたいです。

今生きている意味を、改めて捉え直すきっかけに

それでは、最後に見どころをお願いいたします。

三島由紀夫の『命売ります』はユーモアがありながら、シリアスなところもあり、生きる活力を与えてくれる作品だと思います。お客様にとって、今生きている意味を、改めて捉え直すきっかけになっていただけるように精進しますので、ぜひ劇場にいらしてください。


【募集終了】抽選で2名様に東 啓介さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!

※賞品はお選びいただけませんので予めご了承ください

応募期間

※募集期間は終了致しました。

10月2日(火)~10月9日(火)23:59

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・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。

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2018 PARCO PRODUCE “三島 × MISHIMA”
『命売ります』

東京公演:2018年11月24日(土)〜12月9日(日)サンシャイン劇場
大阪公演:2018年12月22日(土)森ノ宮ピロティホール

STORY
ある日ふと「死のう」と思い立った山田羽仁男(はにお)は服薬自殺を図るも未遂に終わる。その日から新聞広告を出し、「命売ります」の商売を始める。一度失敗した自殺を繰り返すのは億劫だった。誰かにあまり深い意味もなく、あっさり殺されたかった。
さっそく謎の老人から、ある人物の愛人になっている若く美しい妻るり子を殺して欲しいという依頼が入る。指示どおりに行動すれば、羽仁男はきっと妻と共に、その人物に殺されるだろうというのである。そして望みどおり迎える絶体絶命のピンチ! しかし、浮気現場を目撃されたにも関わらず、羽仁男はなぜか無事に帰される。その後も、図書館の貸し出し係の女、吸血鬼の母と息子、貸間の女と、個性的な女たちが、次々に命の買い手として現れる。そのたびに「今度こそ死ぬ」と期待するのだが、やはり自分だけは生き残ってしまう……。
これは偶然なのか? 誰かが仕組んだことなのか? 女たちに加え、謎の外国人、秘密組織など、まったく別々の案件だと思っていた羽仁男を取り巻く人物が、やがてひとつの線で繋がっていく……。

原作:三島由紀夫(「命売ります」ちくま文庫)
脚本・演出:ノゾエ征爾

出演:
山田羽仁男 役:東 啓介
井上 薫 役:上村海成
倉本玲子 役:馬渕英里何
岸るり子 役:莉奈
井上夫人 役:樹里咲穂
「図書館の貸出係」の女 役:家納ジュンコ
ヘンリー/倉本玲子の父 役:市川しんぺー
倉本玲子の母 役 ほか:平田敦子
ホットドックを食う女/マチコ 役 ほか:川上友里
外国人A 役 ほか:町田水城
警察官 役 ほか:ノゾエ征爾
デッサンの男(ある男) 役:不破万作
謎の老人 役:温水洋一

オフィシャルサイト
Twitter(@parcostage)

東 啓介(ひがし・けいすけ)

1995年7月14日生まれ、東京都出身。主な出演作品に【舞台】ミュージカル『テニスの王子様』(2ndシーズン)、舞台『弱虫ペダル』、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』、ミュージカル『マタ・ハリ』、ミュージカル『マリーゴールド』などがある。また、10月6日より公開の劇場アニメ『薄墨桜 -GARO-』にて声優(時丸 役)も務めている。

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公式Twitter(@keisuke_higashi)
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