Interview

新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIOが、阿久悠と異色のコラボ。昭和の香り漂う「狼の詩」で彼女たちはどう“真面目にふざける”!?

新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIOが、阿久悠と異色のコラボ。昭和の香り漂う「狼の詩」で彼女たちはどう“真面目にふざける”!?

4人組ダンスパフォーマンスユニット、新しい学校のリーダーズがH ZETTRIOとのコラボレーションシングル「狼の詩」をリリースする。今年3月にH ZETT Mが楽曲プロデュースを手がけた1stアルバム『マエナラワナイ』をリリースし、4月にはH ZETTRIOをスペシャルゲストに迎えた初のワンマンライヴを大成功に収めた彼女たち。新たなステージの幕開けを飾るニューシングルは、昭和の歌謡界を牽引した作詞家・阿久悠の未発表詞をもとに、H ZETT Mが作曲を担当し、H ZETTRIOが演奏を務めた、昭和の香りが漂う歌謡ジャズとなっている。昭和を知らない彼女たちは、阿久悠が描く孤高のダンディズムの世界をどう捉えたのか。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 関信行

お互いの熱量が高まり合って、ぶつかり合う、いい相乗効果が生まれた

少し前になりますが、初ワンマンライヴを終えた感想からお伺いできますか?

MIZYU 「不安なんてなかったです!」って言いたいところなんですけど、やっぱり初のワンマンだったので、最初は不安もあって。だから、作り上げるまでにはたくさん悩んだりもしたんですけど、ステージに立つ直前は何の不安もなく、自信を持ってステージに立つことができたし、4人で心をひとつに共鳴することもできたと思います。あと、H ZETTRIOパイセンがスペシャルゲストとして出てくれて。生演奏でやるのも初めてだったのでどうなるかわからなかったんですけど、お互いの熱量が高まり合って、ぶつかり合う、いい相乗効果が生まれたと思います。パイセンたちの演奏で、私たちの歌と表現もすごい熱くなったし、それを感じ取ったパイセンたちも力強く演奏してくれたし、すごく神秘的な時間でしたね。

KANON 今までのライヴで一番模索して、いろいろ試して、より良いものを探して。一番試行錯誤したライヴだったんですけど、だからこそ、私たちの世界観を一番見せれたライヴになったと思います。MIZYUも言ったように、自分たちでいろいろ考えたので出る前は緊張したんですけど、自信を持ってステージに上がれて。出ていったときのお客さんの拍手とか声援とか、自分たちの圧力よりお客さんの圧力がすごくて震えました。SUZUKAが宣誓して1曲目が始まって、照明がパッてついたときに見た光景もすごかった。私たちのために集まってくれているお客さん、みんなが高ぶっていて。全部を通して、気持ちよかったライヴでした。

RIN 照明がついた瞬間に思った以上に人が密集していることにびっくりしましたね。みんなの目がキラキラしていて、見てもらうことって気持ちいいなって改めて感じて。いつも思っていたことだけど、ワンマンが終わって、もっと大きいステージでやりたいなって思えたし、すごい特別感があった、一生忘れられない時間だと思います。

SUZUKA 一曲一曲やるたびにお客さんの反応がすごくて。みんなの感動と興奮が伝わって、こっちも感動して興奮するっていう連鎖が、とっても気持ちよくて。アンコールで「ピロティ」をやったときのお客さんの笑顔も忘れられないですね。お客さんに求められているって感じたし、私たちもキラキラしてた。これからも求め合い続けたいなって思った瞬間でした。

MIZYU

1stアルバムをリリースして、初ワンマンを終えて、ひと区切りですよね。次なるステージはどう考えていました?

MIZYU ここがスタートだったっていう気がしました。「今日が、新しい学校のリーダーズにとって、次の始まりかもね」ってみんなで話をして。ワンマンが終わって達成感があったからこそ、これからも磨きをかけていこうっていう話をしました。

RIN 対バンライヴでも自分たちのやりたいことをやらせてもらってきたけど、ワンマンのときにやっと、自分たちのすべてを出し切れたんじゃないかなって思ったんですよね。

KANON ワンマンを通して、自分でも新しい学校のリーダーズのことを知れたというか、ちゃんと理解できたっていう感覚があって。その感覚を頼りに、みんなで意見を出し合いながら、4人の世界観をもっと作り上げたいなって思いました。

SUZUKA 新しい学校のリーダーズのイメージというか、雰囲気が、ある意味確立されたなって感じましたね。だからこそ、これからも期待に応えたいし、時には裏切っていきたいし。自分たちもそこをベースに進化したいって思いました。

RIN

“はみ出していく”っていうコンセプトは結成当時からはっきりしてましたよね。

MIZYU そうですね。ただ、なんだかんだ自分たちも理解してない部分があって。「これだよね」って突き進んだら見失ったりっていうことを繰り返してて。それも正解だったと思うんですけど、今回のワンマンで、たくさん模索して行き着いたところが、4人的にも一番しっくりきて。この新しい学校のリーダーズらしさを、自分たちの心に持っていれば、あとは、自分たちの個性を出すだけだねって感じです。

SUZUKA 言葉にするとしたら、“真面目にふざける”じゃない? 真面目に突っ走って、真面目にふざけるっていう。

KANON どれだけ全力で楽しむか、みたいな。

MIZYU 真面目だけじゃつまらないので、ふざけたいんですよ。

SUZUKA ワンマンでも、曲のときはしっかり真面目で。

RIN 途中、うざい感じになるけど(笑)。

SUZUKA ふざけたくなったりしちゃうんだけどね。MCと曲中の、いい意味での落差、ギャップが、“真面目にふざける”という私たちらしさなんじゃないかと思います。

フィーチャリングよりも、共作という感じ

では、撮影でふざけていただくとして、インタビューでは真面目に楽曲についてお伺いしたいと思います。第2章の幕開けと言える新作はH ZETTRIOさんとのコラボシングルになってます。

SUZUKA 感覚的には、アルバムに入っていた「恋の遮断機 feat. H ZETTRIO」のときと一緒ですね。今回も一緒にやれて嬉しいなっていう感じです。

MIZYU ありがたいよね。今回、アーティスト名が“新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIO”になってるじゃないですか。それがすごく大きいなと思って。フィーチャリングよりも、共作という感じ。恐縮ながら嬉しいです。

(笑)。アルバム、ライヴ、そしてニューシングルとタッグが続いてますが、どんな関係と言えばいいですか?

RIN 絶妙な距離感ですね。

MIZYU ガヤガヤ喋るわけでもなく、まったく喋らないわけでもなく。基本、私たち、人に食い込みたがるんですけど……。

SUZUKA クリアーなバリアが張られてて、そこに入ることもできなくはないけど、って感じ。

KANON ちょっと離れて、私たちのことをにこやかに見てくださってます。優しいです。

SUZUKA 美しい目でな! なんか、クラゲみたいですね。キラキラしてて、触れたいけど、触れられないという。そんな感じです。

さらに今回は、阿久悠さんとのコラボでもあります。阿久悠さんは知っていましたか?

MIZYU 正直に言いますと、名前はなんとなく聞いたことあるくらいの感じですね。ジェネレーションギャップと言いますか。

KANON だから、ウィキペディアで調べました。阿久悠さんが作詞した曲名を見て、いっぱい量があるのに、結構、知ってる曲ばかりでびっくりしました。

SUZUKA フィンガー5さんとか、ピンク・レディーさんとか。森昌子、森進一って出てきました。

RIN 昭和を代表する作詞家さんですよね。

SUZUKA

ひとつひとつの文字の繊細さがすごい

みなさんは昭和という時代も経験してないですもんね。“昭和”にはどんなイメージを持ってます?

KANON SUZUKAが昭和の歌謡曲が大好きでハマってるんですよね?

SUZUKA 『夜のヒットスタジオ』とか昔の歌番組の動画をよく観てて。昭和の女性歌手が歌ってるのが好きなんですよ。マイクの持ち方と手振り、余裕感が私の勝手な昭和のイメージ。あと、ビジュアルも、めっちゃ可愛い人もいれば、ちょっと中性的な人もいて。山口百恵さんは中性的で、中森明菜さんはかっこいい女、みたいな。いろんな人がいるのが好きですね。

なぜ昭和歌謡が好きになりました?

SUZUKA 母のカラオケの十八番が中森明菜さんなんです。「Desire」とか「禁句」、「少女A」とか歌ってますね。私は最近、藤圭子さんにハマってます。「圭子の夢は夜ひらく」。おかっぱがカブってることも嬉しくて、これから極めていこうと思いました!

KANON 4人でカラオケに行くと、SUZUKAが絶対に歌うんですよ。普段から口ずさんでいるので、私もいいなと思うようになって、ちょっとずつ聴くようになって。うまく言えないけど、昭和歌謡を聴くと、穏やかな気持ちになります。しんみりして、ちょっと揺れたくなる。自分の中の新しいジャンルっていう感じです。

KANON

MIZYU 今と比べると、歌詞も振付も見た目もシンプルで入ってきやすいんですよね。それに、昭和の曲って、突き刺すような言葉をゆっくり歌うのが多いなって感じて。バラードでもアップテンポでも、ゾクゾクする箇所が多いし、シンプルだからこそ心に突き刺さってくる。平成の曲よりは私の脳内に入ってきやすいですね。染みわたります。

RIN メジャーデビューしてH ZETTE Mさんとやらせてもらうようになってから、昭和っぽい曲が増えて。SUZUKAも昭和歌謡が好きだから意識するようになりました。それまでは自分から聴こうと思ったことはなかったんですね。でも、意識して聴いたら、すごく繊細な歌詞が多いなと思って。私、歌詞を読み込むのが好きなんですけど、今回の「狼の詩」と「雨夜の接吻」もひとつひとつの文字の繊細さがすごいなと思って。言葉選びひとつにしても、素敵だなっていう印象が強い。メロディもゆったりしてて、新たな発見っていう感じです。

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