Interview

アニメ映画『ペンギン・ハイウェイ』主演:北香那&蒼井優が語った意欲作の正体─かわいい見た目に(いい意味で)ダマされる…!?

アニメ映画『ペンギン・ハイウェイ』主演:北香那&蒼井優が語った意欲作の正体─かわいい見た目に(いい意味で)ダマされる…!?

石田監督の人物像は「アオヤマ君」そのもの!?

おふたりは本作が初共演となりましたが、石田監督とも初めてのコラボレーションでしたね。監督の印象はいかがですか?

蒼井 じつは私、声の収録のときに舞台出演中だったので、喉の調子が良くなかったんです。それで、大変ご迷惑をおかけしてしまっていたんです。そのことがずっと気になっていて、試写を観た後も、作品が「面白かったです!」とお伝えできたのも本当に別れ際で。反省することばかりでした。そうしたら後日、監督から「お姉さん役が蒼井さんで良かった」というような励ましの言葉が書れたハガキと(アヌシー国際アニメーション映画祭の)お土産のチョコレートを頂いたんです。私のことを気に掛けてくださって、優しい方だと思いました。

北さんは、監督とどんなやりとりがありましたか?

 アフレコの最中は、いつもお昼ご飯を監督とご一緒させていただいてました。その時に、監督がずっと自分の好きなことを熱心に喋られるんです。その口調も「それでね、それでね!」という感じで、すごくアオヤマ君っぽいんです。監督はすごくアオヤマ君と似てるなぁと思いながら、お話しさせてもらってました。

蒼井 監督ご自身のキャラクターが、すごく新鮮なんですよね(笑)。

 そうです、そうです!(笑)

蒼井 石田監督にアニメーションがあって良かった!と勝手に思ってました、私(笑)。監督は本当にアニメが好きで、アニメに関わっているすべてに対してすごく愛情を注げる方。そういう方が作る作品を、これからずっと見続けたいと思います。

ペンギンは「歩く時にお尻がモチモチ動くのが大好き」!(北)

『ペンギン・ハイウェイ』はアニメ映画としても、とても新鮮な作品になっています。なかでも、おふたりが印象的だったシーンを教えてください。

 私が一番好きなシーンは、アオヤマ君が初めてお姉さんの家に行くところです。照れてる感じや緊張している感じが、アオヤマ君の顔にもすごく表れていて、ドキドキしている様子が「あ~、かわいいなぁ」と思いました。

蒼井 私は物語の後半が印象的でしたね。とくに好きなのは、アオヤマ君とお姉さんが、ペンギンに乗って走っているところです。実際に乗れるわけじゃないんですけど、ペンギンに乗った気になれるんですよ。それはアニメだからこそできる表現ですし、声優をやらせてもらえたからこそ体感できること。実写では、そうはいかないですよね。合成しなくてはいけないから、役者はだいたい“堅い板”に乗ることになるので(笑)。

 あはは、そうですよね(笑)。

蒼井 それに、私は石田監督が描く疾走感が大好きなんです。今、YouTubeで観ることができる『フミコの告白』も、「ダダダダダーッ!」っていう疾走感がすごいですよね。

ペンギンの疾走感は、ぜひ皆さんにも体感していただきたいですね。ちなみに、この作品にはたくさんのアデリーペンギンが登場しますが、おふたりはペンギン、お好きですか?

 はい、ペンギン好きです! 小さい頃から動物園に行く度に観ていました。とくに、ペンギンのお尻が好きなんですよね。歩く時にモチモチモチって動くのが大好きで、この映画でもそこがかわいく表現されていて、嬉しかったです。

蒼井 ペンギンを嫌いという人は、まずいないですよね(笑)。私も水族館ではペンギンのコーナーが一番好きかも。ペンギンの群れをじっと見ていると、それぞれ個性が違っていて面白いんですよね。自分の友人に当てはめたり、自分を投影してみたりして、楽しんでます。

また本作では、アオヤマ君と小学生の仲間たちが、住宅地に突如現れるペンギンの謎やお姉さんの謎、街を襲う異変の謎を解き明かそうと、街を探検して大冒険を繰り広げますね。おふたりがアオヤマ君くらいの頃は、どんなお子さんでした?

蒼井 そうですね、私は「ザ・子ども」だったから(笑)……小学校4年生くらいは、『魔女の宅急便』のキキになれると思ったピークでした。家に赤いカチューシャと黒いワンピースとデッキブラシがあることに気づいて、「もしかして!?」と思ったんですよ(笑)。夕方、たまたま家に誰もいなくなった時、ベランダでトンボみたいにデッキブラシにまたがって……「……飛べ!」ってずーっとやってました(笑)。

 初めて聞きました、そのお話(笑)。

蒼井 イタい子だよね~!

いえいえ、とてもかわいいエピソードです(笑)。北さんはいかがでした?

 私は、とにかくダメだと言われることほどやりたい、ヤンチャな子でした。そういう友達がもうひとりいたんですけど、誰もいない夏休みの学校が大好きで……こっそり裏から入れるところを探しておいて、入りこんでました。

蒼井 探検家仲間だ(笑)。

 でも、教壇に隠れた気になっても、靴が2足置いてあるから、やっぱり先生にバレるんですよ(笑)。何回もリベンジしたんですけど、3回くらいバレて怒られてました(笑)。

蒼井 へえ~! 私はヤンチャなわりに、そこまでできなかったですね。どうしても規則の中で生きちゃう。北さんみたいなヤンチャなことをやってる同級生に「交じりたい!」と思いながら……「……飛べ!」くらいですね、私にできたのは(笑)。

大人になった“元アオヤマ君”たちに、自分が一歩踏み出した瞬間を思い出してもらえれば(蒼井)

最後に、『ペンギン・ハイウェイ』を楽しみにしている皆さんにメッセージをいただけますか?

 はい! 『ペンギン・ハイウェイ』は、一度はこういう忘れられないような体験をしてみたいと思えるお話です。そして、幼少期の特別な思い出が蘇るお話だと思うので、子どもから大人まで楽しめる作品として。ぜひ多くの方に見ていただきたいです!

蒼井 お子さんは、ペンギンそのものを観て楽しんで欲しいですし。ペンギンの重量感もかわいいんですよね。水の上に仰向けで浮かんでいるシーン、すごくかわいいのでおすすめです。そして大人の……“元アオヤマ君”たちには(笑)、ここまで壮大な何かじゃなくても、自分が一歩踏み出した瞬間を思い出してもらえると思うんですね。私にもありましたしね、大人に一歩踏み出した瞬間が。

 どんなことがあったんですか?

蒼井 1歳上の兄がいるんですけど、家の留守番をしているときに追いかけっこをしていて、廊下のドアを兄がバーンと閉めたとき、私の手が挟まったことがあったんです。内出血してギャンギャン泣いていたら、お母さんが帰ってきて、「どうしたの?」と聞くんですね。いつもなら、「お兄ちゃんがー!」と告げ口するんですけど、私、「自分で挟んだ」って言ったんですよ。そのとき、自分で「私、大人になったなー!」って思って(笑)。そんな、自分が一歩大人に踏み出した時のことを思い出すと、絶対笑顔になれるはずなんです。『ペンギン・ハイウェイ』はそういう作品なので、ぜひ自分がキラキラしていた時の匂いを思い出しに、劇場にきていただけたら。ラストには宇多田ヒカルさんの主題歌が気持ちよく、全部を肯定して、背中も押してくださいますしね。そこも含めて1本の作品として気持ちよく観ていただけるので、ぜひ無防備なまま、楽しんでもらえたらと思います。

フォトギャラリー

映画『ペンギン・ハイウェイ』

8月17日(金)より全国ロードショー

出演:北香那、蒼井優、釘宮理恵、潘めぐみ、福井美樹、能登麻美子、久野美咲、西島秀俊、竹中直人 ほか
原作:森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
監督:石田祐康
キャラクターデザイン・演出:新井陽次郎
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
音楽:阿部海太郎
主題歌:「Good Night」宇多田ヒカル(EPICレコードジャパン)
制作:スタジオコロリド

『ペンギン・ハイウェイ』オフィシャルサイト

©2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

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