Interview

Dream Ami 新作は春をイメージしたラブソング。ソロ・アーティストとして着実な成長を見せている彼女、その心境を訊く。

Dream Ami 新作は春をイメージしたラブソング。ソロ・アーティストとして着実な成長を見せている彼女、その心境を訊く。

Dream Amiのソロ通算6枚目となるシングル「アマハル」が届いた。よりソロアーティストとしての意識が強くなったという彼女が今回の制作を通して新作に込めた想いとは何だったのだろうか。

取材・文 / 馬渕信彦

ちょっと大人っぽいニュアンスが入っていたり、よりドラマチックなサウンドになっていたりする部分で新しいアプローチができたと思っています

昨年10月に1stソロ・アルバム『Re: Dream』をリリースして、どのようなことを感じましたか?

「今までずっとグループで活動してきたこともあって、ソロ・アーティストという実感をなかなか持ちきれていなかったんです。ですが、1stソロ・アルバム『Re: Dream』を制作していく中で、ようやく自分をソロのアーティストとして意識できるようになった気がしています」

その後、初のソロ・ツアー『Dream Ami 1st. Live Tour 2017 ♡ Re: Dream』を成功させました。このツアーを経て実感したこと、今後の方向性や新たに見出したことなどあれば教えてください。

「ツアーをするまでは、成長イコール変化という意識を持っていたので、自分がもっと変わっていかなければならないという気持ちがありました。なので、アルバムをリリースしてツアーを終えたところで、今までとは違った方向性が見えるんじゃないかと思っていました。ですが、実際にツアーを終えてみると、このツアーで表現できた自分の世界を、もっと濃く表現していくことが成長になるんじゃないかということに気がつきました。必ずしも変わることが成長ではなくて、逆に今まで自分がやってきたことや自分の好きなものをとことん突き詰めていくことで、Dream Amiにしかできない表現ができあがるのではないかと思うようになりました」

そこに気づけたことは、Dream Amiとしての大きな収穫だったのではないでしょうか?

「この気づきが正解だったのかどうかは、これからわかっていくことだと思いますが、今は自分のこの考えに自信を持っています」

そんなマインドで臨んだソロ通算6枚目となるシングル「アマハル」は、いかに制作に入ったのでしょうか?

「1stソロ・アルバムでは、今までやってきたことの集大成のような作品が作れたと思っています。では次のシングルの方向性をどうするか考えた時に、イメージをガラッと変えることもできたと思うのですが、先ほどもお話しした通りDream Amiの表現を突き詰めていくことだと思ったんです。その中でも、ちょっとした変化を楽しんでいただけて、聴いていてあきない曲にするにはどうすればいいかということを凄く考えました。今までもミディアムのラヴソングは歌ってきましたが、ちょっと大人っぽいニュアンスが入っていたり、よりドラマチックなサウンドになっていたりする部分で新しいアプローチができたと思っています」

こんなに季節感を意識した曲はあまり歌ったことがなくて、春を前面に出した曲はきっと初めてだと思います

歌詞の世界観にも触れていきますが、今作は春のラヴソングに仕上がっていますよね?

「発売時期が4月ということだったので、思いっきり春を意識したラヴソングにしました。思い返してみれば、こんなに季節感を意識した曲はあまり歌ったことがなくて、春を前面に出した曲はきっと初めてだと思います。春というと凄く短くて、すぐに過ぎ去ってしまう儚さもある季節ですよね。だから、ちょっと懐かしく思えるような曲にしたいということを作詞家の小竹正人さんにお伝えして歌詞を書いていただきました」

小竹正人さんならではの秀逸な詞世界ですが、歌詞があがってきた時はどんな感想を持ちましたか?

「私に寄せて書いてくださったと思います。私がイメージした春が過ぎ去るスピード感も歌い出しの歌詞で表現していただけましたし、共感できる部分が多い歌詞です」

歌い出しの〈サクラはハラハラすぐに散っちゃって 空が早く早くと夏を呼んでいる〉という歌詞は、Dream Amiさんの春のイメージを的確に表現していますよね?

「そうですね。春を惜しんでいるうちに、すぐそこまで夏が来ている一瞬の儚さのようなものが表現されている歌詞ですよね。私は春が一番好きです!」

そうなんですね。ちなみに春と言えば、何色をイメージしますか?

「桜のピンクという印象が世間一般には強いと思いますが、私は水色のイメージです。心地よい風や温度感、澄み渡る空といった、冬が明けた清々しい感じが私の春のイメージ。なので、色で例えると、水色になるかもしれないです」

私が大事にしたかったのは、あくまでも春の甘い季節感

ありがとうございます。また話題を楽曲に戻しますが、レコーディングの際に意識したことはありましたか?

「作詞していただいた小竹さんから、切なさが強く出ている歌詞だからこそ、切なさを意識せずに歌った方がいいんじゃないかというアドバイスをいただいたんです。確かにこのメロディでこの歌詞を切なく歌ったら、とことん寂しい曲になってしまいますからね。私が大事にしたかったのは、あくまでも春の甘い季節感。夏のようにパッと明るく歌うわけではないのですが、春をイメージさせる歌い方というのは意識しました」

ご自身としても今回のようなトラックは歌いやすかったですか?

「歌いやすかったです。曲を作ってくださったのがスウェーデンのプロデュサーで、Erik Lidbomさんという方なのですが、これまでも何曲か書いてくださっています。アルバム『Re: Dream』の制作時にはスウェーデンで一緒にレコーディングを経験しているので、私の一番いい音域なども意識して作ってくださったのだと思います。この曲に関して、直接のやり取りはなかったのですが、聴いた瞬間にそれを凄く感じましたし、何より歌っていて気持ちが良かったです」

衣装に関しても今まで着たことのないワークテイストなスタイリングでリップ・シーンを撮ったり、小芝居が多かったり(笑)

今作のMVはどのような仕上がりになりましたか?

「春のラヴソングだと、お花畑なイメージがあると思いますが、ちょっと意外なMVになりました。楽曲単体で聴くのとは違ったストーリーが、今回のMVでは表現されています。衣装に関しても今まで着たことのないワークテイストなスタイリングでリップ・シーンを撮ったり、小芝居が多かったり(笑)、新しいDream Amiを表現できたと思っています」

改めて、この「アマハル」の制作を振り返ってみて、新たな挑戦だった部分を挙げるならどこでしょうか?

「今作のようなキーが高い曲だと、自分の声の中でも幼い部分が出てしまうところがあります。ただ、今回はキラッとした部分も残しながら、幼い印象を与えないように歌うことに挑戦しましたが、そこはうまくできたのではないかなと思っています」

春の訪れを感じさせるタイムリーな楽曲ですが、リスナーにはどのように届いて欲しいですか?

「この曲を聴いて、春がやって来たと感じてもらえるだけで嬉しいです。そして、「アマハル」がみなさんの春を少しでも彩ってくれたらと思っています」

昔っぽい言葉、自分が小学生か中学生の頃によく使っていた言葉や物、風景をイメージしながら歌詞を書きました

続いてカップリング曲「ノーアイディア」についても解説していただきます。ご自身で作詞を手がけた楽曲ですが、どんな想いで制作していったのでしょうか?

「まず始めに曲調がとてもお気に入りだったんです。このリズム感は今までの自分の楽曲にはなかったので、挑戦してみたいと思って選びました」

まずはトラックをピックアップしたところから制作がスタートしたということですね?

「はい。実は仮歌の歌詞に〈ノーアイディア〉というフレーズが入っていて、そこから一気に曲の世界観が広がっていきました。この曲も女の子の恋心を描いているのですが、素直で天真爛漫な女の子の気持ちをこのメロディに乗せたら、ちょっとコメディチックで面白くなるんじゃないかと思いました。なので、歌詞は〈ノーアイディア〉な女の子が、姑息な考えなしにまっすぐ恋に突き進む情景をイメージしながら書きました。あと、このトラックを聴いた時に90年代のイメージがあって、ちょっと懐かしさを感じたんです。なので、昔っぽい言葉、自分が小学生か中学生の頃によく使っていた言葉や物、風景をイメージしながら歌詞を書きました」

確かに歌詞に出てくる〈イエデン〉という言葉は、もう過去のものですよね。

「今の時代だったら絶対にLINEですよね。私が中学生の頃はイエデンしかなかったので、長電話して親に叱られた記憶がたくさんあります(笑)。他にも中学生くらいの頃をイメージしながら書いた歌詞が多いので、私と同世代だったり少し上の世代の方には、懐かしんで聴いてもらえたり、共感していただける内容の歌詞だと思います」

少し掘り下げていただくと成長したDream Amiを感じてもらえるんじゃないかなと思います

今作をリリース後、2018年はどのような活動をイメージしていますか?

「1stソロ・アルバム『Re: Dream』から今作「アマハル」まで少し期間があいてしまいましたが、またここからスピードを上げてアーティスト活動を精力的にやっていきたいと思っています。今年中にまた次のシングルを出したいですし、ライヴや夏のイベントにもたくさん出演していきたいです。その一方で、アーティスト活動とはまた別の歌や踊り以外の表現の部分でも自分らしさを確立していけるように挑戦し続けていきたいと思っています。なので、まったく落ち着くつもりはないです(笑)」

最後にうかがうのですが、今作で提示できたDream Amiらしさとはどんな部分だと思いますか?

「私らしさを貫いたところにあると思います。今作では自分が好きなものを突き詰めて、自分の色をより濃く出そうという想いで制作しました。ぱっと見は変わらないと思いますが、少し掘り下げていただくと成長したDream Amiを感じてもらえるんじゃないかなと思います。ずっと応援してくださっているファンの方には、そういう奥深いところにも気づいていただけたら嬉しいです」

その他のDream Amiの作品はこちらへ

Dream Ami

2002年、dream (現Dream)に加入しデビュー。
2011年よりガールズ・エンタテインメント・プロジェクト“E-girls”の中心メンバーとしても活動。
2015年にはシングル「ドレスを脱いだシンデレラ」をリリース。E-girlsでは初のソロデビューを果たす。音楽活動のみならず、TV音楽番組のMC、ラジオのレギュラーパーソナリティを務めるなど幅広く活躍。
2016年4月公開 ディズニー映画「ズートピア」日本語吹替版 主題歌「トライ・エヴリシング」を担当。本作で同曲を歌うズートピアの美しき実力派ポップスター ガゼルの日本語吹替も担当している。同年10月19日、カーディガンズの名曲カバー「Lovefool -好きだって言って-」をリリース。
2017年3月22日にはシングル「はやく逢いたい」をリリース。Dream Amiが作詞を手がけた本作は、映画「ひるなかの流星」主題歌として広く話題を集めた。
2017年6月5日、E-girlsを卒業し、ソロ活動に専念する事を発表。7月12日には5枚目のシングル「君のとなり」をリリース。同年10月4日、ファーストアルバム『Re: Dream』をリリースし、11月9日からは初のソロツアー「Dream Ami 1st. Live Tour 2017 ♡Re: Dream」を開催。
そして2018年4月18日、Dream Ami出演のブルボン「おいしいココナッツミルク」CMソング、ソロ6枚目のシングル「アマハル」をリリース予定。E-girls / Dreamとはまた異なる、独自のアーティスティックなDream Amiの追求が、次の扉を華やかにひらいて行く。

オフィシャルサイトhttp://ami-ldh.jp/