Interview

山猿 「これは自分の人生」と語るミニアルバムで、様々な年代の名曲をリアレンジカバー!

山猿 「これは自分の人生」と語るミニアルバムで、様々な年代の名曲をリアレンジカバー!

地元の福島を拠点に人情味溢れる歌をうたい、4月にリリースしたアルバム『あいことば4』がデイリー6位にランクインするなどヒットを放っている山猿が、11月22日にカバーミニアルバム『えんむすび』をリリース。ラッツ&スターの「め組の人」やシャ乱Qの「シングルベッド」など、様々な年代の名曲をリアレンジカバーして収録し、「これは自分の人生」と話す山猿。時代を越えて、人と思いを一つに繋ぐ作品だ。

取材・文 / 榑林史章

どれも学生時代に背中を押してもらったとか、自分が愛してやまない曲ばかりです

今回どうしてカバーミニアルバムを出そうと?

デビューして7年目なので、新しいことにチャレンジしたいと思いました。どれも学生時代に背中を押してもらったとか、自分が愛してやまない曲ばかりです。『えんむすび』というタイトルには、僕自身どの曲にも縁があると感じているし、聴いた人がこの作品を通して誰かと縁を結んでくれたら良いなという思いも込めています。

特に思い入れの深い曲は?

全部ですけど、SEAMOさんの「マタアイマショウ」は、地元の仲間とよくカラオケで歌っていた、自分の青春時代です。今回リアレンジカバーするにあたっては、SEAMOさんに直接連絡してOKをもらいました。

直接ですか!

その方が大切に歌ってきた曲をリアレンジカバーさせていただくわけですから、自分のリスペクトの気持ちを込めて直接連絡してOKをもらうのが筋だろうと。全員ではないですけど、連絡先を知っている方は、直接連絡をさせていただきました。

この1枚は自分の今までの人生と言っても良いと思います

選曲の幅がすごく広いですね。山猿さんが聴いて影響を受けて来た音楽は、それだけいろいろだということで。

そうですね。最後の「Outro」でも歌っているんですけど、この1枚は自分の今までの人生と言っても良いと思います。1曲1曲がすごく多くの方から長く愛されている曲なので、レコーディングする前は確かに緊張しました。どう歌おうか、どう原曲の良さを伝えようかと、考えたときすごく緊張してしまって。でも歌い始めた瞬間に、やっぱり自分が大好きな曲だからか、緊張もほぐれて気づけば幸せな気持ちで歌っていました。

「マタアイマショウ」は、リアレンジで新たに歌詞を書き加えていますが、そこはどんな風に考えて作ったのですか?

原曲は失恋の曲ですが、山猿が作る「マタアイマショウ」は単なる失恋の歌ではない、山猿らしい視点を持った新しい「マタアイマショウ」にしたいと思って。そこで、好きな人にまた会えちゃうものにしようと思いました。それでMVでは鈴木奈々ちゃんに出ていただいたんですけど、奈々ちゃんとは5年くらい前に知り合って友だちになって、そのときはまだ独身だったんですけど、今は大切な人と結ばれている。好きな人と一緒になれるというのは、やっぱり縁を結んでくれる神様がいるんだなって思ったんですよね。それで新たな歌詞では、最後にまた大切な人と会えるというストーリーになりました。人を愛した喜びと言うか、人を愛したこと自体が幸せなことだと、この曲を通して伝えたいと思いました。

タイムスリップしてそのときの自分自身に向けて歌っているようでもあるなと思いますね

原曲を聴いた当時の思い出はありますか?

実際に失恋した経験があって、悲しくて辛いときにこの曲が癒やしてくれたんです。それで今回改めてこの曲を聴いたら、別れた彼女のことを思い出して、あの子は今何をやっているのかな? って。友だちに聞いたら、結婚して幸せに暮らしているそうですけど。だから今回のカバーは、昔の自分に送った手紙みたいな感覚もあります。それは他の曲もそうですけど、タイムスリップしてそのときの自分自身に向けて歌っているようでもあるなと思いますね。

カバーの原曲側の方が「すごくいい」と言ってくれるのは、なかなかないことだと思います

SEAMOさんは、山猿さんバージョンの「マタアイマショウ」について、何と言っていましたか?

“新しい「マタアイマショウ」が出来た”と。Twitterでも、「素晴らしい仕上がり」とつぶやいてくれました。音楽をやって10年くらい経ちますけど、カバーの原曲側の方が「すごくいい」と言ってくれるのは、なかなかないことだと思います。

山猿の新しい「マタアイマショウ」を聴いて、SEAMOさんの原曲も聴いてみたいと思ってもらえたらうれしいですね。それは他の曲もそうで、タイムマシンじゃないけど原曲を知っている人は、その曲を聴いた昔に戻ってもらえたらうれしいです。高校時代とか、そのときに出会った大切な人とか、思い出してほしいです。

広瀬香美さんの「DEAR…again」は?

どこにいても、故郷を思い出す曲です。僕は福島の雪国で育ちましたから、冬になれば必ずどこかで流れていたし、僕自身もよく口ずさんでいました。

広瀬さんはハイトーンで有名ですけど、難しくはなかったですか?

いえ、むしろビシッときたと言うか。キーもほとんど変えていないんですけど、高音はすごく気持ち良かったです。高いキーを歌うことで出せる切なさがあって、それを男の自分が歌うことで、広瀬さんとは違った良さが出せたと思います。自分的に新しいチャレンジでもあったし、何て言うか、上手くハマったと思いますね。

「め組のひと」は、新たにラップっぽいパートも加わって。ひと味違ったものになりましたね。

鈴木雅之さんとはメル友で、先日も「すごく気に入っている」とメールをいただきました。「めっちゃ聴いてるよ」って(笑)。このカバーアルバムはリスペクトもテーマにあって、いちばん最初に入れたいと決まったのが、この「め組の人」でした。

マーチンさんの男としての魅力に惹かれて、それ以来ずっと慕っています

どういった思い入れがあるのでしょうか?

僕がデビューしてから、マーチン(鈴木雅之)さんが福島にライブしに来てくれたんですけど、そのときにライブに呼んでいただいて。「一緒に歌おう」と言って、一緒にステージに立たせてくれたときの曲です。そのときにマーチンさんの男としての魅力に惹かれて、それ以来ずっと慕っています。マーチンさんがこの曲をずっと歌って来たように、僕自身もずっと歌って行きたいと思っているし。それにライブで、「めっ!」ってやるときのポーズをお客さんと一緒にやる様子も浮かんだし。実際にライブでこの曲を歌うと、120%盛り上がります! いつか僕のバージョンをマーチンさんと一緒にやれたらいいなと思いますね。

「シングルベッド」は、女の子とカラオケに行って、歌って聴かせるみたいなことを、男はみんなやりましたよね。

そう。「ズルい女」とか。僕もカラオケですごく歌わせていただいた曲です。

つんく♂さんとは、何かご縁が?

つんく♂さんとは直接面識があるわけではないですけど、僕の「桜色の記憶」という曲を有線放送かラジオで耳にしたらしく、「この山猿って誰なんだ? すごく良い声をしてる!」と、その場でTweetしてくれて。その話を聞いたときはめちゃめちゃ嬉しかったです。それで今回カバーさせていただいたのも、やっぱりどこかご縁が繋がっているんだなと思いました。

今回歌ってみて、新たに気づいたことなどはありましたか?

歌って改めて思ったのは、つんく♂さんってやっぱり歌がめちゃめちゃ上手いということです。部分的な歌い回しが、すごく難しかったです。カラオケで歌っていたときは、つんく♂さんの声とか歌い方をマネしていただけで、山猿なりの「シングルベッド」を歌おうと思ったときに、やっぱり難しい曲だなって実感しました。それにまるで映画のようなストーリー性があって、さすがつんく♂さんだなって。

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