黒川文雄のエンタメ異人伝  vol. 9

Interview

ガンホー代表・森下一喜氏(上)スポーツ少年が受けたファミコンの衝撃。ゲームで得られる達成感

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「自分で行くんだったら自分で行け」

ご両親も苦しいところを見せたくなかったのかもしれませんね。

森下 多分、そうだと思います。初めて知ったのは高校を卒業する前くらいでした。実は留学をしてみたいなと思ったんです。留学をしてアメリカに行きたいっていうのがあって、親父に話したことがあるんですね。そうしたら、親父は「いいじゃないか」って。これからは世界に出てやっていく時代で、それはいいことだからとか、そういう話を約2時間くらい。そうなると「俺、行けるじゃん」って思うじゃない。

ええ、それはそうですよね。

森下 それで、「行きたいんだけど」って言ったら、「いや、行けばいいんじゃない?」って。

高校生時代

なるほど、自力で行けと(笑)。

森下 そうそう。お金がこれだけ欲しいって言ったら、「え、なんで俺が出すんだ?」「自分で行くんだったら自分で行け」って。正直言って、この2時間を返せと思いましたね(笑)。

それは分かります。それで大学進学をあきらめたんですか?

森下 いや、頭も相当悪かったですからね。

いやいや、そんなことはないと思いますけど。

森下 いや、ホントに。相当悪かったです。(高校に)入ったときの学力テストでは全体で3位くらいだったんですけどね。中学から高校に入るときも1カ月くらいしか勉強しなくて、やればできる子だと思ってしまったんですね。それがよくなかったです(笑)。

最初は千葉「歯科」大付属だと思ってた

高校は千葉商科大学付属高校ですよね。

高校三年生

森下 実をいうと、最初は千葉「歯科」大付属だと思ってたんです。で、歯が痛くなったら人間みんな歯医者に行くから、歯医者になったら食いっぱぐれないんじゃないかなと。まあ、甘い考えですけど、とにかくそう思ったわけです。そうしたら、千葉「商科」大付属だと。たまにこういう間違いをしてしまうんですよ。昔、よくありましたよね、「若干名」って書いてある募集を見て「若者千名」と間違えちゃうとか、そういう(笑)。

ハハハハ、なるほどそういう間違いですか。

森下 そうそう。こんな小さなレンタルビデオ屋で、そんなにバイト集めて人来るのかよとか思ったりね。千葉商科大学もその類で、千葉歯科大だと思っていたら商科大だったという。だから、母親に「なぜ、そこ?」みたいなことを言われた時も「歯医者になりたいから」って言ってました。

全然気づいてなかったわけですか、ご本人としては。

森下 後で気がつきましたよ、さすがにね。でも、あるときまで歯科大だと思って、ずっと「俺は歯医者になる、歯医者になる」って言い続けてたので、母親は「どういう意味だ?」って(笑)。

そりゃそうですよね。永遠に繋がらないですもんね。

森下 そうそう。それで、違うって分かったんだけど、なんかそれがきっかけで「じゃあ、もういいや。ここにしよう」と(笑)。

はあ~~、森下さんの人生はすごいですね。

森下 恐ろしいほどアホくさいでしょ?

いやでも、森下さんは最後は自分で軌道修正するというか、自分でそれをいい方向に持っていってる感じがしますけどね。

森下 う~ん、軌道修正できているかなあ。自分では分からないですけどね。


続きは第2回インタビュー
11月13日(月)公開

ガンホー代表・森下一喜氏(中)先生に言われた一言「車のセールスか漫才師になった方がいい」

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2017.11.13

著者プロフィール:黒川文雄【インタビュー取材】

くろかわ・ふみお
1960年、東京都生まれ。音楽ビジネス、ギャガにて映画・映像ビジネス、セガ、デジキューブ、コナミDEにてゲームソフトビジネス、デックスエンタテインメント、NHN Japan(現LINE・NHN PlayArt)にてオンラインゲームコンテンツ、そしてブシロードにてカードゲームビジネスなどエンタテインメントビジネスとコンテンツの表と裏を知りつくすメディアコンテンツ研究家。コラム執筆家。アドバイザー・顧問。黒川メディアコンテンツ研究所・所長。株式会社ジェミニエンタテインメント代表。DMMオンラインサロンにて「オンラインサロン黒川塾」を展開中。
黒川塾主宰。ゲームコンテンツ、映像コンテンツなどプロデュース作多数。

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