Interview

【インタビュー】内田真礼、6thシングル「c.o.s.m.o.s」と怒涛の2017年を総括。“今の活動はこんなにも楽しい”!

【インタビュー】内田真礼、6thシングル「c.o.s.m.o.s」と怒涛の2017年を総括。“今の活動はこんなにも楽しい”!

声優の活動分野が多岐に渡るようになって久しい昨今、内田真礼という人物は、マルチに活躍する声優の筆頭と言える存在だ。彼女はアニメ・実写を問わず多くの作品に出演する一方で、ソロアーティストとしての活動も精力的に行っている。2014年のCDデビューから途切れることなく活動を続け、このほど6枚目のシングルをリリースする内田真礼に、「自身にとっても挑戦になった」という、新作についての話をたっぷりと伺った。

取材 / 澄川龍一 文 / 市川太一(クリエンタ/学園祭学園)

今まで出来なかったことを、一歩踏み込んでチャレンジしてみよう

今回リリースされる6枚目のシングル「c.o.s.m.o.s」は、サウンドのアプローチがこれまでと大きく変わった印象ですが、前作を経てどういったイメージで制作を進められたのでしょうか?

内田真礼 前作の「+INTERSECT+」は再会をテーマにしていて、ZAQさんや上坂すみれちゃんといった、私と関わりのある人たちの力を借りて、原点に戻った私らしさの追求をしていくイメージでした。そこから今回は解放をテーマに曲を作ろう、やったことのない可能性にかけてみようということになったんです。実は最初に渡辺 翔さんからデモ曲を何曲かいただいた中で、いちばんシングルっぽくないなと感じた曲が、後の「c.o.s.m.o.s」になる曲だったんですよ。6枚目のシングル曲として、今までだったら出来なかったことを一歩踏み込んでチャレンジしてみようということで、この曲が表題になったのが始まりです。

ご自身を総括したシングルがあったからこそ、次に進もうという気持ちが出てきたと。

内田 「+INTERSECT+」は当時の自分なりの、等身大の作品だと思っています。今回の「c.o.s.m.o.s」は、私の更に前にいる人たちに引っ張ってもらうイメージになっていて、今の私の気持ちというよりは、周りのお世話になっている人たちと一緒に、私がもっと前進する感覚を表現した作品です。表題曲の「c.o.s.m.o.s」で私がいつもお世話になっているスタッフさんや、大勢の人に囲まれて導かれていて、カップリング曲の「シンボリックビュー」では、更にファンの皆さんと繋がっている私、という感じで、前へ進んでいくなかで多くの人に囲まれている雰囲気が出したかったんです。

「c.o.s.m.o.s」は歌詞からもサウンドからも俯瞰的というか、内田さんが街の喧騒に溶け込んでいるような、都会的な印象を受けました。この曲を最初に聴いた段階では、どのように歌いこなそうと考えられたんですか?

内田 実はミトさんのアレンジが入って、デモとは全く雰囲気の違う曲になったんですよ。渡辺 翔さんのデモの時点では、もっとドラムや生楽器の音が聴こえてくるような、どちらかというとアコースティックなイメージだったんです。それがアレンジが出来上がってきたらバリバリのEDMになっていて、「これミトさんの仕業か!」ってびっくりしました(笑)。

こういったサウンドで内田さんが歌うのはとても新鮮でした。聴いてみて、各パートごとの内田さんのボーカルがいろんな表情を持っていると感じましたが、歌ううえで意識された部分などはありますか?

内田 最初はどう歌ったらこの曲がいちばん映えるのかがわからなくて試行錯誤していました。歌詞の一行を歌うにしても、強く歌い上げるのか優しくなじませるのか、当時はアレンジも完全には固まっていなかったので、その場でスタッフの方々と相談したり四苦八苦していましたが、出来上がってみたら曲に広がりを持たせられた手応えがありました。こういう四つ打ちのノリの曲はやったことがなくて。これまでの私の曲は「みんなで盛り上がろうよ!」という雰囲気の、ライブでもみんなの掛け声が合わさって完成するような楽曲が多かったので、そうではない世界観の曲というのがそもそも新鮮でした。

歌い出しの低く入ってくる感じからドラムが入って盛り上がっていき、サビでピークを迎えるという、カタルシスのある展開ですね。

大人っぽい内田真礼と、等身大な内田真礼のバランス

内田 今回はジャケットの写真なども含め、今までの私よりも大人っぽいイメージで作っているんですが、歌い方自体はそこまで大人にしない方がいいという意見があって、かっこいい方向へ振り切っていないんです。振り切ってしまうと、今のみんなに見えている私から離れてしまうかなと思って、クールになりすぎもせず、等身大であるべき箇所は残しつつ歌っています。

自分の置き所を探しつつ歌われたんですね。バランスを取るのが非常に難しかったと思いますが、実際のレコーディングは普段と比べていかがでした?

内田 時間的にはいつもとあまり変わりはなかったと思うんですが、パートごとに次はどうしようかと考えながらあれこれ試行錯誤して歌ったので、頭を使った印象がありました。「+INTERSECT+」のときはコロコロ変わる気持ちをそのまま歌っていたのが、一歩退いたところから自分を見て歌っているような意識でした。

最初のインスピレーションで歌ってOKな曲もある一方で、考えながら作る工程は大変ですね。展開もAメロ、Bメロ、サビといったシンプルなものでもありませんし。最初に聴いたときは2番以降が一瞬で終わるので驚きました。

内田 ほんとにあっさり終わっちゃいますよね(笑)。まだライブでは一度も歌っていないので、早く歌いたいです。

カップリング曲は、私がみんなを引っ張れる曲

そしてカップリング曲「シンボリックビュー」。こちらは曲調としてはファンタジックな部分と現代的な部分が同居していますね。それから、単純にスピードが速い。

内田 本当にとても速いんですよ。実は「シンボリックビュー」の方が収録は大変でした。

息つく間もないというか、聴いていて圧倒されました。こちらはフィジカルな意味で内田さんの挑戦があったわけですね。

内田 歌いこなすのが大変な曲でした。レコーディングの時点で、ライブで歌うことも想定して収録していったんですが、まずサビが酸欠状態で歌いきれないんですよ。だからそれを見越して楽曲内の歌の割り振りを工夫したりしました。とにかく速くて勢いがある曲なので、体力が必要とされますね。それから、この曲は歌詞を読んでいると「わかる、わかるよ!」って共感できるんです。「眼を逸らしてたら見逃すからさ こっち向いて」とか、たしかに私が言いそうだなと思います。

自分の中での思いとシンクロしていると。

内田 この曲の世界観があるからこそ、現在の私がいる場所からみんなを繋いで引っ張れるんじゃないかと思います。

自分の活動の楽しさが実感できた2017年

今回のシングルは2曲とも内田さんの新しい一面を解放してファンに見せるという宣言があるわけですが、この説得力は最近の目覚ましい活動という実績あればこそ、という印象があります。

内田 今年は特に目まぐるしかったですね。こんなにリリースが続いたこともなかったですし、ミニアルバム1枚、シングル2枚、その間に単独ライブもやってと、我ながら精力的な活動になりました。

大きな会場での、大規模な装置を使った内田さんのステージングが見えたので、今年はファンの側からしても見え方が変わった年だと思います。

内田 そうですね。以前はライブするのも緊張していたのが、最近は楽しくなってきました。2016年は2月の1回しか単独ライブをやっていなかったのですが、今年はチームみんなで活動する機会が多くて、ひとりで背負ってきたものを周りの人と共有できた感覚がありました。ソロ・プロジェクトではあるんですが、ダンサーさんやバンドさんといったおなじみの人たちとアニサマに出ることができたりして、自分の活動はこんなに楽しいんだ!というのが実感できた1年だったと思います。

早くも2018年に向けての展望やモチベーションは高い状態になっているとお見受けしますが、胸中いかがですか?

内田 モチベーションはめちゃくちゃ高いですね。楽しいと思える場所だからこそ、どんどん続けてやっていきたいです。こうやってリリースがあって、その後の活動も見えてきていて、そこに向けて何ができるか考えるだけでワクワクしています。

内田真礼オフィシャルサイト