1989年6月劇場公開作品
発売元:フジテレビジョン・小学館・ポニーキャニオン
販売元:ポニーキャニオン
DVD:3,000円+税
アーバンリゾートを舞台に若者たちのライフスタイルと、
ピュアな恋愛を描いたお洒落でスリルな海の宝探し。
STORY
真理子(原田)は22歳のOL。同僚とスキューバダイビングで訪れた湘南沖で朝鮮戦争時代の輸送機「ドラゴンレディ号」を偶然発見。その機内に積まれた50億の宝の謎を友達と追う吉岡(織田)と出会い。たちまち惹かれ合うふたりだったが互いに素直になれない。そして何者かがふたりを襲撃、ジェットスキーに乗ってふたりは大海原を逃げるのだが……東京湾岸、湘南エリアのアーバン・マリンリゾートを舞台にお洒落でスリリングな宝探しを描く「現代のお伽話」。スキューバダイビングをはじめとするマリンスポーツ人口増大に拍車をかけ、スキーに続く流行起爆プロダクションとしてホイチョイ人気も安定。この映画のために桑田佳祐が書き下ろしたテーマ曲「さよならベイビー」(サザン初のオリコン1位)をはじめとするサザンオールスターズのヒット曲の数々が、アーバン・ラヴ・ストーリーをドラマティックに包み込む。
監督 馬場康夫
原作 ホイチョイ・プロダクションズ
脚本 一色伸幸
製作 三ツ井康、相賀昌弘
音楽 サザンオールスターズ
撮影 長谷川元吉
水中撮影 中村宏治
照明 森谷清彦
美術 山口修
録音 北村峰春
編集 冨田功
出演 原田知世、織田裕二、
伊藤かずえ、竹内力、田中美佐子、
谷啓、伊武雅刀 ほか
80’s 最後の年を飾った僕らのトレンディサマー映画の決定打。
恋人たちに贈るアーバン・マリン・リゾート・ストーリー!!
(いま口にするとちょっと恥ずかしいけど…やっぱり好き!)
湘南沖で、スキューバダイビングを楽しむ22歳のOL・真理子(原田)は海底に沈む飛行機を発見。それはサラリーマン・吉岡(織田)が仲間と探し続ける宝石を積んだまま海に墜落したドラゴンレディ号だった。海で出逢い、海に惹かれ、海でふたりはついに……。
26年前の夏に公開された『彼女が水着にきがえたら』。サブタイトルは、Urban Marine Resort Story。
『私をスキーに連れてって』(’87年)で空前のスキーブームの一端を担ったホイチョイ・プロダクションズが、舞台をゲレンデから海に移し、最先端マリングッズ、リゾートのディテイルをふんだんに織り込んだヒット作。もちろんバブル期のマリンスポーツ人口増加にも貢献している(実際に次兄はこの映画を観てヨットを始めた)。
主題歌の「さよならベイビー」をはじめ、サザンの名曲が効果的に使われ、桑田佳祐の歌声はこの映画のもうひとりの主役となった。前奏や間奏だけが使われる曲もたくさんあったので、サザンウンチクを得意げに一緒に観た彼女に披露。
まだインターネットがない時代。あの海が見えるレストランはどこなんだ、と必死に周囲に聞き込んでいた18歳の自分が懐かしい。「あれは“珊瑚礁”だろ」と、教えてくれた次兄は神に思えた。そう、デートコースが横浜オンリーだった自分にこの映画は湘南選択肢をも提供してくれたのだ。
葉山、逗子、鎌倉、江ノ島……もちろん“ホイチョイ青春3部作”のラスト『波の数だけ抱きしめて』(’91年)もデートコース拡大のダメ押しになっている。鶴ちゃんのドラマ『季節はずれの海岸物語』(’88年〜)も忘れてはいけない。後者はパッケージ化を心から望む。
吉岡(織田)が真理子(原田)に告白しようとした逗子の披露山公園は、今では時々家族4人で訪れる憩いの場。映画の舞台にもなった相模湾が見渡せる。夜景も素晴らしいデートスポット。
想い出がたくさんある場所だ。妻も学生の頃、付き合っていた彼氏とよくこの公園に来たらしい。
妻「でもふたりで来たこともあるよね?」 俺「たぶん……ないよ」
妻「え〜覚えてないだけだよ」 俺「じゃ、なんの話を俺してた?」
妻「ミポリンが展望台の前で……」 俺「“波の数”と混合する話は、俺はしないよ」
不機嫌になった妻は子供たちとブランコを始めた。ちょっと大人げないかもしれないが、俺にとっては大事な記憶。
今はすっかり錆び付いてしまった展望台。当時はここにたくさんあったカップル落書きは見えなくなっても、胸キュンな想い出は消えることはない。
文 / 安川達也