黒選!メディアコンテンツ研究家・黒川文雄がテーマで選ぶ 3+1  vol. 14

Column

「ポケットモンスター」ポケモンの歴史と進化を振り返る

「ポケットモンスター」ポケモンの歴史と進化を振り返る

子供たちのコミュニケーションに欠かせないツール「ポケットモンスター金・銀」

1999年11月21日に、任天堂ゲームボーイ向けタイトルとして発売された「ポケットモンスター金・銀」。

前作の「赤・緑」から「青」「ピカチュウ」という別バージョンも発売され、長期ロングランヒットを記録した「ポケットモンスター」の正統続編が「金・銀」です。

ハード販売台数の減少、ソフトラインナップの減少などで衰退の兆候を示していた1996年とは打って変わって、ゲームボーイ市場は「テトリス」ブームの頃よりもさらに大きく膨らんだ形で新作も増え、中古ソフトも良く売れる状況に変化していました。3年ぶりの新作に雑誌の紙面はトップを飾り、多くのユーザーからアツい視線を向けられて、大作ソフトと同じ期待感を持ってリリースされました。

前作では151種類のモンスターが登場していましたが、今作で100体増えて251種類の「ポケットモンスター」が登場します。また、前年に発売されたゲームボーイカラーにも対応して、カラーで表示するとファミコンと変わらないグラフィックへ進化しました。

ゲームボーイカラーは小型で省電力、さらにケーブル通信だけではなく赤外線通信を搭載しているので、「ポケットモンスター」の特徴である「交換」「対戦」がよりスムーズに出来るようになっています。任天堂のCFもそれを意識した内容になっていて、子供たちが外へ遊びに出かけて、友達とモンスターの対戦や交換が出来るというイメージになっていました。

11月の発売は年末商戦を意識した発売日だったので、12月のクリスマスシーズンにはプレゼントで購入をされる親御さんも多くいました。

前作に引き続いて、学校内では口コミによる情報交換が活発に行われたようで、「ゲームボーイとポケモンが無ければ、友達と会話に参加出来ない」と親が困惑することもあったようです。

しかし当時の親世代は、子供の頃にヨーヨーや野球のブームを経験していたので、「それがあることで、ツールとなって、友達と遊んだり、話のネタになって参加できる」ということは、すんなりと理解されたのではないでしょうか。

友達とのコミュニケーションのための大切な手段としてのゲーム、そんな思いを強く意識させたのがこの「ポケットモンスター金・銀」でした。

< 1 2 3 4 >
vol.13
vol.14
vol.15